フロントフェンダー
1.原型の製作
初めてのFRPで作ったフロントフェンダーをGSX400S用に
合うように加工します。フェンダーブレースが取り付けられるように
取り付け部を加工します。
加工の方法は基本的には、パテ盛りですがパテの量がいくらあっても
足らないので、土台をねんど(クレーねんど)で大まかに形を
作りその上からパテを盛って整形していきます。

パテを盛るとこんな感じです

全体的にスムースなラインとなるようにパテ盛り、水研ぎの繰り返しを
行い極力理想のラインをだします。合わせてGSX400S用のフェンダー
ブレースが密着するかどうかも考え削りまくります。
パテをもりもりしているので最後はラインの確認の為サフェーサーを
吹いています

フェンダーブレースを取り付けるとこんな感じになります。

一応塗装後は全体を800番程度で軽く磨いて、コンパウンドで
つるつるにしておきます。
2.雌型の製作
ここからFRP作業に入ります。
まずは、ゲルコート塗りです。前回ゲルコートが全く固まらな
かったので、今回は硬化剤を気持ち多めにしてみました。
結果的には約2時間で、まだまだ柔らかいが手で触って指紋が
残る程度までになっていました。

次は雌型用のガラスマットの貼り込みです。前回と同様に雌型には
#380ガラスマットを3枚張り合わせました。

この後、型から抜いて雌型のできあがりです。
ここでも、PVAの塗り後が残っていた事+最後に塗ったサフェーサー
の一部+パテ盛りしたパテの一部も一緒に剥がれて雌型に張り付
いていました。パテとサフェーサは簡単に水研ぎで綺麗に取りのぞく
事が出来ましたが、PVAの塗り跡は、ゲルコートを水研ぎする
必要があります。しかし、ゲルコートは本当に堅いんで
そう簡単には綺麗になりません。
ここで、大問題が発覚しました。この問題が発生することは
知っていましたが、まさか現実に起こるとは!!
(普段でも絶対に起こること現象何ですが...)
この問題とはFRPが縮む事です。
今回製作した雌型は、
@原型より雌型を製作
Aこの雌型より製品を製作
Bこの製品を改造し今回の雌型を製作
FRP作業を繰り返すに従ってFRPの縮が増え、一番最初の
原型と今回の雌型とでは約5mmも縮んでいました。
(Aで製作した製品を@の雌型に入れるとガバガバ状態で
縮が一目でわかります)
以下の写真がその現物です。雌型と製品を重ね合わせです。

対策としては、今回製作した雌型の木枠補強を取り外して
強制的に拡げます。(内側よりボルトを使って拡げる)
この状態で木枠の補強を取り付けこれ以上縮まないように
しっかり固定する方法です。
しかし、一度できあがった雌型を無理に拡げると最悪
ゲルコートが割れる可能性があります。
今回はたまたま割れは起こりませんでしたが、
今後いつ割れるかはわかりません。
今後からは縮対策も必要です。

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3.製品の製作
ここまでくると後は製品を作るだけです。今までと同じような作業を
するだけです。だんだん手慣れてきている感じがします。
作業もパッパッっとこなし、製品を雌型より取りはずします。
製品を見てびっくり。
1.またもやゲルコートの薄い部分がある。
2.またもや製品側のゲルコートの剥がれが少しある。
ここまでは、今までに経験しているのでまたかと思っていましたが、
一番やっかいな事も発生していました。
3.雌型のゲルコートが製品に張り付いてる。
(当然雌型にはくぼみが出来ています)
おそらく、離型処理が甘かったのでしょう?
雌型にへこみが出来たのは初めてで、僕自身もへこんで
しまいました。
しかし、雌型の凹は、製品にすれば凸となるのでペーパで
削れば何とかなると思い現状のまま雌型を使う事に!!

写真の様にパテ埋めをしてフェンダー全体を400番程度の
ペーパで塗装の足付けを行えばほぼ完成となります。
この後は、フェンダーブレース固定用の穴開けをして
塗装すれば完成です。
苦節3ヶ月やっと完成しました。
穴開け後、プライマリーサフェーサを吹いて、アクリル本塗り、
ウレタンクリアを塗って完成です。

