クラッチをつなぐとエンスト状態に
(バリウス)





快速通勤号(バリオス)が、クラッチをつなぐとエンスト状態になる。
寒くなり始めた頃から症状が出始めた。

発進時の半クラでちょっとスピードが出て、完全にクラッチミートさせると急ブレーキを踏んだようにバイクは止まろうとする。
当然この時体は前のめりとなり、大事な部分をタンクに強打する事もある。
最初は、1,2分で普通の状態に戻るようだったので、特に気にもしなかったが、だんだん寒さが強まるにつれ、症状がだんだん悪化し、最終的には半クラでしか走行できなくなった。
以前には、雨の中を走行中にエンストしたこともあった。

したがって、今までの症状を考えると、寒いとNGで、少し暖まるとOKとなり雨が降るとエンジンが止まる。

まずはというか、点化関係、キャブ関係しか無いと判断し同時に両方の作業を実施。
プラグは当然新品と交換したが、プラグを抜くときにプラグコードが2本抜けたので、新品のコードを2本購入。(バリオスのプラグ交換はなぜこんなに作業がしづらいのか??? プラグコードは抜けずらいし、入れづらい)

プラグが終わるとキャブを取り外し、家の中でオーバーホールもどきを実施。ニードル類の摩耗は解りづらいので清掃で終わり。燃料のバルブも消耗してオーバーフローしていないか、調べるすべはない。ガソリンホースを口にくわえ、空気を送り、フロートを一つずつ上下させて、空気の漏れが無いことを確認してOK。その他は穴という穴を全てクリーナーを噴いて清掃。その後、細い針金を穴に突っ込んで穴の状態を再確認。全てOK。

キャブとエアクリ間のOリングは一度外すと二度と溝に入らなくなる(Oリングが成長し大きくなっている)ので、新品と交換するしかない。当然、予備として1セットは保管してある。

後は、タンクよりちゃんとガソリンが出てくるかどうかのチェックもしたかったが、ガソリン排出量の判断基準が解らなかったので、ある程度出てくるのでOKとした。


結果プラグコード以外は何も問題は無かった。全てを組み立て後、試運転をしたが、結果は全く変わらずの状態。残念!!


ここまで来たら、電装系もやっちまえと、ヤフオクで、動作未確認のハーネス一式購入。怪しいと思われるジャンクションボックス、イグナイタを交換しても現象は変わらない。

次の手はと考えるが、もう思い浮かばない。もうダメ!!


カワサキのHPを見ていると、お客様相談室があるではないか。早速電話してみた。
結構対応もよく、今までの症状及び整備した結果を連絡した。

するとカワサキ側の回答は、ほぼ100%サイドスタンドスイッチ関係の不良と言い切った。


そんなバカな!!サイドスタンドスイッチが動作していないと、ギヤを入れた瞬間にエンジンが止まるはず。スズキ車は!!
カワサキは違うのか???  早速、サイドスタンドスイッチをキャンセルし、常にショート状態(サイドスタンドが下がってる)とした。
結果、絶好調。ウソのような話である。

サービスマニュアルの電装系を見ると、クラッチレバーにスイッチが付いている。このスイッチと、サイドスタンドの両方でエンジンをSTOPさせているのだろう。個人的にはとても危険な機能だと思う。スズキ車の用にギヤを入れた瞬間にエンジンSTOPした方が危険が少ないのでは?


サイドスタンドスイッチを手で押すと、固くて押せない。たとえ押せたとしても手をはしても、元に戻らない。
原因は完全にサイドスタンドスイッチの不良だ!!

部屋に持ち帰り分解清掃しようとしたが、スイッチが樹脂で固め裸れている。しかも、そのうちスイッチの動きがスムースになった。バイクの方はずーっとサイドスタンドスイッチをカットしたまま。スイッチの方は何とか樹脂を取り除きスイッチを分解清掃したが、スイッチの動作が渋くなる原因がわからなかった。スイッチの内部はまったく麗な状態だったからだ。とりあえずシリコンスプレーを塗り再度組み立てて、冷凍庫へ入れて寒さチェックをしてみた。
2,3日放置後取り出し、動作を確認したがスムースに動作する。
原因が今一良く解らないのでそのまま冷凍庫へ再度入れっぱなしへ。

1ヶ月後取り出したがまたもや何の問題のなし。バイクの方も何ら問題の無いのでスイッチは取り付けず、そのままで使用。
又いつかスイッチを取り付けるつもりはあるのだが、気分が乗らない。


教訓:単純なスイッチの動作でも会社が違えば動作も違う。



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