ヘルメットを分解してみました





不要になったヘルメットですが、このままゴミとして捨てるのは忍びないので、分解してみました。


今回のドナーは、SHOEIのZ−CRUZです。
何年前に購入したのか不明ですが、つい先日まで現役で頑張っていたものです。


恥ずかしながら製造は991019と捺印がされてましたので、10年以上も使ってます。

ヘルメットメーカーは3年を目安に交換などと一般庶民には無理な交換サイクルを推奨しているんですよね。








10年前でもインナーが脱着可能です。
さすがにインナーはスカスカでボロボロです。








空気取り入れ口は裏側よりネジ止めされてるだけで直ぐに外れます。








シールドの稼動部分は10円で樹脂のネジを緩めれば簡単に。と言うより、ここは勝手にネジがよく緩む所です。
現行のZ−6では鉄?製のプラスネジに変更されてるんです。

ネジ穴2つの間に大きなリベットみたいな物が見えますが、ここにアゴ紐が取り付けられてます。
分解は無理なので、アゴ紐が切れたら買い替えとなります。








アゴの部分の発泡スチロールは簡単に外れました。








頭部の発泡スチロールも簡単にズルッと、出てきそうです。
さすがに、簡単には出てきませんがシェル(帽体)を押さえ込み多少変形させながら無理に引っ張るとスッポリと外れるんです。








普通の発泡スチロールのようです。頭部の方は黒に塗装されてますが、上部は白いままです。








これで、全部外れました。アゴ紐だけはドリルなどを使わないと外れません。








ヘルメットシェル(帽体)はFRPみたいです。
Z−6では、有機繊維を複合積層化にされてるようですが、このメットにも色々な工夫があるのでしょう。

切断しても、そこまでは確認できそうもないので、これ以上は....








右横にはこけた時の傷があるのですが、この部分の発泡スチロールが変形しているかを確認です。
ヘルメットに衝撃を受けると内部の発泡スチロールが衝撃を吸収/変形すると聞いたことがあります。
変形した発泡スチロールは元には戻らないので、衝撃を受けたヘルメットは再使用しないほうが良いのだそうで。

その検証を。
発泡スチロールを良く見ても凹みなどは見当たりません。キズの状態より物に当たったものではなく、すり傷のようにも見えるのでその為に発泡スチロールは無傷なのかもしれません。

しかし、簡単に外れた事を考えると発泡スチロールが収縮している可能性がありそうです。

 






発泡スチロールを切り刻んでみます。
最初はカッターで切り込みを入れて、後は手で割ります。

前後の断面になりますが、発泡スチロールの密度は小さいですが、特に特殊な感じはありません。発泡スチロールを割った時に良く出る粉もボロボロ落ちて来ます。

 






次は、左右の断面です。ここも特には....
厚さは、頭部で38mm、サイド部で28mm。








アゴの部分の発泡スチロールは、手で簡単に引きちぎれます。
ここでは、発泡スチロールの劣化がよく解ります。触れば触るほど、ボロボロになります。

 






解体終了です。最終的にはやっぱりゴミ袋に入るです。











結果的には、

発泡スチロールは経年変化で縮んだり、ボロボロになったりしてます。
当然、インナーパッドもクッションの役目を果たさなくなっていて、結果的にはぶかぶかな状態となりメットと頭部の密着性が無くなってきますので、メーカーの期待する安全性が低下するのでしょう。


自分を守る物ですから、3年で交換とはいかなくても、5年程度での交換も考えた方がいいと思えますね。






以上の内容は私個人的な意見や考えも入っていますので、自分の安全は自分で考えてくださいね!!







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