イグニッションコイル 16V化   (GSX400S)




2014.06.28
ちょっと前からよく聞くようになった、イグニッションコイル 16V化です。
基本バイクや車は12Vで動作するのですが、イグニッションコイルへの電圧を12Vから16Vへ上げると、プラグの花火が大きくなり燃焼が良くなるって話です。
12Vから16Vへ電圧を上げるのはステップアップコンバーターって呼ばれるものです。探せば回路図は出てくると思いますが、最近は時間をお金で買うような人間に成り下がってしまったので 購入です。

カタナ400の場合、専用設計でハーネスまで準備されてれいるのが売られていますが、ちょっとお高いのです。
で、昔からちょっとした電気パーツを購入している、オーディオQさんに”AVQ−1216A 出力DC16V昇降圧型コンバータ”なる物が。まさしくイグニッションコイル 16V化 専用の装置みたいな物です。お値段もリーズナブルで。
しかし、口コミなどをでは良い評判ばかりでもなく結局は外したとか等....
まあ、他人の評判は無視して、やっぱり値段に負けて購入してみました。








これが、”AVQ−1216A”で、装置はいたって簡素に出来てます。
赤から入って、橙色に16Vが出力されます。








で、????なスイッチが。このスイッチの機能は16Vを出力するか、0Vになるかです。
OFFにすると入力電圧(約12V)を出力してくれれば少しは意味があるんですけど、0出力になるスイッチがいるのでしょうか????








試験用電源の電圧です。








左は、本体のスイッチをOFFにした状態。 右は、本体のスイッチをONにした状態。本体の左上に緑のLEDが付いていますが....屋外では全く見えません。
ちゃんと16Vくたいの電圧が出力されています。

 






本体に付いてるON/OFFスイッチです。本体ケースが綺麗にハマっていなかったので直ぐに開封できました。
このハンダ状態ではバイクの振動で金属疲労断線が直ぐにでも発生しそう。








ハンダのやり直しと、熱収縮チューブで断線しないように願います。








橙色のケーブルは16V出力用です。コネクタのロックピンが綺麗にハマっていません。
オス側コネクタの切込みは手作業で切り込まれており、この切込みが甘く奥までコネクタが入らない状態になっていました。

 






切込みを修正する事でコネクタが綺麗に入りロックも問題ありません。
ココが抜けると、即エンジンストップですから。








ハーネスの作成も必要です。簡単に配線図を書いてます。上がノーマル状態で、下がAVQ−1216Aを追加して、16V化となった状態です。
簡単に、コイルに入る12Vラインを2本とも抜いて、一本は未使用で、もう一本をAVQ−1216Aの入力にします。AVQ−1216Aの出力を コイルの外した端子に付ければ、ハイ!!出来上がり!!です。
ハーネスは途中でコネクタ接続されています。これは、メンテナンス性、ハーネス作成時の楽さと、AVQ−1216Aに何かあった時にINとOUTをジャンパすれば ノーマルな状態に戻るのです。
これって、カタナ用設計されてる物のネタパクリです。








AVQ−1216A側は、前もって作っておきます。作るって程でも無いですが....








コイルの橙色のケーブルが12V供給用ケーブルです。
右側と左側ですが配線の色は一緒なので間違えないでしょう!!








平端子のメスなんですが、黒いカバーにはロック機構が付いてて通常では抜けないようになってます。
その黒いコネクタになっている平端子にメスに12V入力用のケーブルを接続(白)。今回は左側のコイルに接続していますが、右でもどっちでもOKです。
が、新たにケーブルを接続しない方は、外したままにしておきます。

 






赤色のケーブルは、AVQ−1216Aで16Vになったケーブルです。
これは、2つのコイルに接続します。できれば、ロック付きの純正と同じコネクタタイプを探したのですが、見つからず。結局普通の平端子で。

 






こんな感じで配線してます。
AVQ−1216A本体は防水されていないので、ビニール袋に入れてとりあえずです。
ちなみに、ピンクのプチプチにはETCが入ってます。取り付け時より変更してません!!

   

 






これは、バッテリー直接の電圧。








キーをONにした時のバッテリー電圧。








コイルへ供給される(橙色の配線の)電圧です。
さすがにドロップしてます。上に手書きの絵にもありますが、イグニッションスイッチ、エンジンストップスイッチ、サイドスタンドスイッチを通っていて、ヒューズボックスには 2回も通ってます。
スイッチ、ヒューズ以外にもコネクタも数か所はあるでしょうから、ドロップして当たり前ですが、年々このドロップは大きくなっていくんです。








電圧を昇圧した値です。ハーネスも間違えなく配線できてます。








こんなユニットには元に戻せるような仕組みが必要です。これ、16V正常に印加時。








ユニットが壊れた時に16Vは諦めて、元の電圧が供給できるようになります。本体はコネクタにするのが良いのですが、とりあえず配線のみで。



ハーネスを作りながらの作業で少し時間がかかってしまい、試運転する頃には薄暗く。
キーをONにして各部の電圧を測定し問題ありません。で、いざセルを回すも全くエンジンはかかりません。ダメダメです。
緊急用のINとOUTをショートすれば、元気にエンジンはかかります。
また、元に戻してAVQ−1216Aでセルを回すも全く、さっぱりです。
時間的な問題より、全部元に戻して仕切り直しです。
が、NGな理由の電圧などの測定を忘れていました。







カタナ用の物は、謳い文句にリレー内臓なので、リレーハーネス不要と。書いてあります。AVQ−1216Aは動作電圧が、10V〜30Vとなっています。
前回NGだった時に電圧を計っていれば即解決かもしれませんが、ここは一応リレーを追加して、コイルに入っていた12Vラインでリレーを駆動させて、バッテリーの電圧を 直接AVQ−1216Aにぶち込む作戦です。
これくらいしか、NGな理由が思い浮かびません。で、新しい配線図です。
前回と同じくコネクタでの分割式で、赤の点線をジャンパすればノーマルに戻ります。








配線の変更も完了。唯一の装置追加のリレーですが、何A必要なのかがさっぱりわかりません。
エーモンの10Aタイプを使用しています。何かあったら変更しましょうか!

 






前回と同じくタンクを下して、








配線を接続していきます。








が、今回コイルに接続する平端子メスは、ロック付きタイプです。これで、振動で抜ける事はないですよ。








ロック付きをコイルに刺して、

 







バッテリーにも配線を噛まして.... ちょっとやり過ぎでは.....








動作チェックも良好です。



結果は無事エンジン始動しました。
ついでに最初の配線で動作しなかった事も判明。
コイルに行く純正の橙色の配線は、キーをONにした状態で、約10〜11V程度しかありません。これで、セルをONにすると一気に9Vまで下がるんです。
AVQ−1216Aは最低入力電圧が10Vなんで動作できなかったんです。








ノーマルに戻すジャンパ線はハーネスと一緒に隠しておきます。いざとなったら、こんな感じで!!

 

16Vでの試運転を少し。
エンジンのかかりはぼちぼちで、決してすごく良くなったとは言えません。エンジンが温まっている時はキュッ、ボンですが。
走り出すとよく言われるようにトルクがアップしたような気になります。発進時の加速も良くなっているし、巡航からのアクセルONでもそこそこ付いてくるって感じで、
400ccのエンジンが450ccになったような感じです。五感が鈍いのかな???
でも、
取り付けて損はなく、確実に体感は出来るものです。







AVQ−1216Aの不安要素を、16Vカットするスイッチは不要です。誤動作する可能もあるし。取り外します。
コネクタを引っこ抜いて、








基板の裏側の半田をもって、いつもスイッチON状態にします。








スイッチを外した穴や、ユニットの側面の合わせなどは、ビニールテープで仮防水を。

 

この後、ビニール袋に入れてみましたが、防水になるのでしょうか??






おしまいっ。


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