ホーンの交換






我がGSX-Rのホーンはビーーーーッとしか鳴らない。
ホーンのステーのネジを緩めれば、多少はブッブーーーッと少しはホーンらしい音が出る。いつもネジを緩めておくのは脱落する可能性もあるので、しかたなくセルフロックのナットで緩めに止めていた。

そろそろホーンも交換が必要かと。どうせ交換するのであれば、社外品のボッシュなどを選択するのだけれど、ごく普通の車用(純正品)を選択した。理由は安い、音もバイクより大きい、だいたいH/Lの2セットだが一つずつでも、使用可能だからだ。

実際、通勤快速号にはハイラックスの純正ホーンを取り付けている。でも、2つで15Aのヒューズがよく切れて、終いには一個が鳴らなくなり今は一つのみで使用している。一つだけでも、鳴らせば車も避けてくれるほどの音量はある。

で、オークションを徘徊していると、TOYOTA純正ホーン3セット500円。すぐに飛びつきました。
だって、通勤用、GSX-R、GSX-Sと3台分にぴったり。


なぜ、通勤快速号にハイラックスのホーンを付けたかというと、バイクの場合身を守る物はジャケット類のみで、いつ事故っても不思議ではない。その為にはバイクが走ってるぞ!!と車に気づかせる必要がある。ヘッドライト点灯義務もその為にある物でしょう。
光り物ではウィンカーのポジション化や、爆音マフラーも考えようによっては自己アピール(違う意味でアピールしている人もいるが)になると思う。その中で、ホーンは迫ってくる敵に対する威嚇射撃みたいな物で、相手に気が付いてもらえなければ何の意味もない。銀玉鉄砲では誰も気が付いてくれないので、せめてルパンのワルサー程度は必要なのである。その、ワルサーが車用のホーンであり、車には車の物で攻撃する。その為にホーンを交換したのです。
この考えに賛同出来ない方もいらっしゃると思いますが、これは私にとっての自己防衛の一つなのです。




通勤用は元々ハイラックスホーンを付けていたので、リレーや配線もすべて終わっているので、すぐに交換出来ました。H/L2連で鳴らすとやはり、いい音です。

同じ事を、GSX-Rで実施します。
3個セットの内、一番小柄なタイプを使用します。音は聞いていませんが、形だけで選択しました。

 





で、GSX-RやGSX-Sの場合、車検という制度があります。
昔、車の場合はホーンを安物のボッシュに交換しただけでNGなんて事がありましたので、一応調べて見ました。

以下、道路運送車両の保安基準の抜粋です。

第四十三条
警音器の警報音発生装置は、次の基準に適合するものでなければならない。
警音器の警報音発生装置の音の大きさ(二以上の警音器の警報音発生装置が連動して音を発する場合は、その和)は、その前方二メートルの位置において百十八デシベル以下であること。

警音器は、左の基準に適合するものでなければならない。
警音器の音の大きさ(二以上の警音器が連動して音を発する場合は、その和)は、自動車の前方七メートルの位置において・・・・・・二輪自動車に備える警音器にあつては、百十二デシベル以下八十三デシベル以上)であること。



同じ四十三条の中でも、最大音量の数値が微妙に違うのはなぜでしょうか?御役所の文章は解りづらい。
で、今回使用するのは写真にもあるように、113dBです。何を基準に113dBなのか不明ですが、保安基準の112dBを基準に考えても+1dBですので、誤差範囲で車検には問題ないと思います。


GSX-Rのノーマルを取り外します。ラジエターの上からステーを介してカウル側に隠れ形で取り付いています。カウルにもホーンが取り付けられるような形状になっています。
ノーマルでは、1個しかホーンは無いのに、反対側にも同じ位置に取り付け用のボルトもあり、カウルの形状も同じようになっています。いつでも2個に増設出来ますよって感じに。

 





ノーマルのホーンを外すと配線がぶらーんとしています。ちょうどいい事に+と−で2本あります。と言うのも、ホーンの電源はバッテリーから直接配線して、リレーでON・OFFさせる必要があります。
ノーマルの配線で2連ホーンを接続するとスイッチの接点部分が電流に耐えれなくなり、黒こげになるのでリレーを間にいれます。
このリレーを駆動するのに、+、−の配線が必要なのです。







GSX-R純正品とTOYOTA純正品と見比べると、一回り小さいホーンです。ホーンからでている取り付け用のステーらしき物は、あまり細工をしない方がいいらしいです。薄い板が2重になっていて、ここもホーンとしての機能に関係してそうです。







なので、GSX-Rの純正のステーは使用せずに、アルミ板で作ります。(純正のステーは分解不可能でした)
GSX-Rは振動が大きいらしく、アルミでは不十分かもしれませんが手持ちで一番厚い2.5mmのアルミ板で作る事に。切って、穴をあけて、バリをヤスリで削って完成です。
いつもなら、ここから全体にペーパがけをして、黒色でも塗るのですが、今回は面倒なのでこのままで取り付けます。

 





実際に取り付けて見ます。角度調節し、ホーンの半分がカウルに隠れる程度にし、ホーンの取り付けボルトがラジエターコアに当たらないように、角度を少し調整します。
この状態で、ハンドルを切ると、アウターチューブとホーンとの間が5mm程度しかありません。結構ギリギリ状態です。
アルミ地肌より、黒塗装した方が純正っぽく、よかったかも!!
 
 





次は配線です。基本的にバッテリーより直接駆動させるのでリレー(MAX30A)(ソケット含む)、ヒューズホルダー(MAX20A)、電線2スケ(約MAX20A)を使用します。
ホーンには3Aとあるので、2個でも6A。オーバースペックかもしれませんが....。

 





ヒューズホルダーには、カバーが着いているので防水??の用に見えるが全くの非防水。リレーの方は、分解可能。内部がよくわかります。と言う事は、こちらも非防水です。ヒューズはシート下に入れるので、防水はどうでも良いのですが、リレーは一応フロントカウル内に納める予定なので軽く防水処理を。
リレーとソケットを自己誘着テープ(引っ張りながらテープを巻く事で、テープどうしが一体化する物です)を巻いておく。ソケットの方は、ケーブルがでている所ににホットボンドを詰めまくる。







ここで、最大の作業です。
実はGSX-Rの場合タンクを下ろす作業が一番嫌なのです。リザーブ用コックがじゃま、ガソリンホースが何で2本も、しかも手が入りづらい場所に、タンクの下に色々な配線や、チューブなどがたくさん。

イリジウムプラグも購入しているけど、タンクを下ろすのが嫌でまだ作業が出来ていないほどです。
今回、プラグ周りを見てみてさらにプラグ交換が嫌になってしまった!!

もう少し楽にならないのかな〜!

以前ヘッドライトオートディマー(調光器)装置を接続した時に、チューブを通して電源や信号ラインをタンク下に通しているので、今回は同じルートに電源線のみをおじゃまさせてもらいます。赤い矢印のダクトです。
※ヘッドライトオートディマーは今は使用していないので、その配線を利用してもよかったのですが)







で、バッテリィーのプラス端子を見ると、すでに2本追加されています。 1本は先ほどの、ヘッドライトオートディマー用、もう1本はプラスとマイナスを単にコネクタ化しているだけです。ロングツーリングの時に、ここにDC/AC変換器を取り付けで、携帯やデジカメなどのバッテリーを充電させる為のコネクタなのです。
だから、通常時は未使用なのです。で、今回はこのコネクタのプラス配線を外してホーン用の端子を接続しました。







バッテリー周りが配線だらけに。でも、使用しているのは1本だけなんですが....。







バッテリー側が終われば、フロント側でリレーの取り付けです。上にも書いたように純正ホーンは+,−の2本配線されているので、そのままリレーの駆動コイル側に接続します。
リレーのA接点側にホーンへのケーブルを接続します。今回は一つのキボシに2本が接続できるタイプを使用し分岐させています。

ちなみに、リレーの
a接点とは、通常は開いていて、操作(通電)したとき閉じる接点。NO(ノーマルオープン)接点。
b接点とは、通常は閉じていて、操作(通電)したとき開く接点。NC(ノーマルクローズ)接点。
一つのリレーにa接、b接が内蔵されているタイプはcと言います。
今回使用したリレーはcタイプで、b接の配線は使用しないので、コネクタの根本よりカットしました。







あとは、バッテリーからの線をリレーの入力端子に接続すれば完成です。赤線がバッテリーからのラインです。







肝心のリレーの配置は以下の様な場所に。もう少しいい場所があったのかもしれませんが、
そこそこの防水対策をしているので ここでもOKでしょう!!







やっと完成です。
キースイッチをオンにして、軽くホーンボタンを押してみます。

うん????

もう一回。

うん????

微かにリレーがカチッとする音のみ聞こえます。
配線も間違えるほどの物でもなくよくよく考えると、ヒューズホルダーにヒューズが入っていません!!

早速15Aのヒューズを入れて再度チャレンジ。

またもや同じ結果。

最後に考えられる事は、ホーンにマイナス端子を接続していない事です。ラジエターに直接接続しているので、マイナスはOKと思っていたのが大きな間違えでした。通常ラジエターは振動対策でラバーブッシュマウントになっています。

テスターでラジエターと車体との導通を確認すると、抵抗無限大です。当然これではホーンは鳴りません。

ならば、ラジエター本体を車体と同じようにマイナスにするため、車体とラジエター間にケーブルを1本接続します。
これで、マイナス側もきちんと接続されたはずです。(当然テスターで確認済みなのですが)







まずは、エンジンをかけずに一発。

う〜ん。おっきな音。いい感じです。

エンジンをかけてもう一発。
先ほどと音量はあまり変化はありません。バッテリーも余裕です。

では、試乗へと。
あまり町中でプップッ鳴らすわけにはいかないのですが、小さな路地の交差点毎にプップッとして音量、音質を確認。

音量は問題なく大きな音に変わったが、音質がいかにも軽四の様な少し高めの音がします。
TOYOTAに軽四ってあったかな?おそらく小排気量のコスト削減車両のホーンなのか?少し軽い感があります。小さめのホーンを選んだのが原因でしょう。

少し大きなホーン(でも、GSX-R純正と同じ大きさ)に交換すれば、音質も重低音に変わるでしょう。いつかまた、交換してみます。





ノーマルは278gですが、2連ホーンは309gもあり、

今回の軽量化は、+31gとなりました。

今後、一回り大きなタイプに交換する予定ですので、実際にはもう少しになのでは.....。





07-06-24 追記

やはり、音的に不満が残ってます。
高めの音は、車格(小排気量と比べ)とのバランスが合わないような気がして....。

バランスって大事ですから!!

たった一週間しか使用しませんでしたが、大きなホーンに交換する事にしました。
とは言っても、ステーも配線もできあがっているので、ホーンのみの交換なので、作業は1時間もあれば十分です。
まずは、大きさの比較です。今まで使用していたホーンより一回り大きいです。でも、これが通常のサイズでしょう。







裏面の表示が今までとはちょっと違っています。
小さめのホーンは、12V、3A、113dB
今回のホーンは、 12V、1.5A、105dBになっています。
105dBって事は、余裕で保安基準の112dB以下をクリアしています。(実際、車検場でどうなるかは解りませんが)







ちなみに、GSX-Rの純正とも大きさを比較しました。
おそらく同じ程度の大きさです。







ステーと取り付けて見ます。ホーンが一回り大きくなってもステーもジャストフィット。
車体側へは、ホーンの角度を調節すればなんら無理なく取り付けが出来ます。
車体に取り付けた後の写真はありませんが、今回アルミ自作ステーをつや消しブラックで塗装しました。
ステーがシルバー色だと、いかにも後から付けました。って感じですが、黒にするとまったの純正品??って感じになります。








試音ですか!!
まあ、普通車並のホーンって感じです。軽い音でも無く、前回よりは少し重低音気味になってます。
GSX-Rには十分な音量音質でしょう!!





再計量です。
前回は309gでしたが、一回りでかくなった事もありもあり、396gもあります。
ノーマルが、278gでしたから、今回の軽量化は、+118gとなりました。





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