リアブレーキ オーバーホール





フロントのクラッチ、ブレーキをリフレッシュしたついでに、リアブレーキもリフレッシュする事に。
ピストンの揉み出し程度なら普通のメンテと同じなので、リフレッシュ→オーバーホールもどきまで実施する事に。それと、一番気になっているのが、キャリパーサポートが汚い。
綺麗なチェーンアジャスターを付けたのに、キャリパーサポートがが汚いとリア廻り全体がくすんで見える。本来ならメッキが一番良いのだが、メッキの高額な事。で、仕上がりは期待するほど綺麗にはならない。と、メッキ屋が言っていました。

もう少し腕を見せてくれよ!!  メッキ屋さん!!


てな事で、メッキは諦め、メッキっぽく見える塗料(スプレー)を探す事にした。
インターネットを駆使しても、なかなか良い物は見つからない。自家塗装なのでスプレー式でなければNGである。

偶然、テイクイン インターナショナルって会社のステンレスコートスーパーブライト。
塗装後、磨けば鏡面にもなると言う。価格は、3500円と少し高め。通販で購入すると+送料で4000円以上。
オークションでも2900+送料で、定価より高くなる。

じゃ通常の店舗で購入すればと思い近所の金物屋から、わらしべ長者的に大きなお店を紹介してもらう。
当然近所の金物屋には取り扱いがなかったが、二軒目でステンレスコートを即みっけ。
ステンレスコートは種類が沢山あって、スーパーブライトが必要なのです。でも、耐熱用650℃ってのが2本あるのみ。
(2本は在庫で腐っていたような物で、周りのビニールも破れ缶にサビも....)

スーパーブライトを注文するとしたら、大量に購入する必要があるそうで、私には無理です。
しかたなくステンレスコートの耐熱用を購入。ブレーキ周りだから耐熱用でちょうど良いかもって思って1本のみ購入した。
家に帰り定価を調べると、これもなんと3500円程度はするみたい。でも、知らずに半額程度で購入できたので少しラッキーかな!!






前置きが長くなったが、本題のリアブレーキオーバーホールを実施します。
オーバーホールと言うからには、キャリパーを割っての清掃や、マスターの分解清掃まで実施する予定。ゴム部品は何がダメになっているか分からないので、とりあえず事前に部品は購入せず、各部を分解して必要な部品を手配します。
まずは現状の汚い場所の確認から

 




リアキャリパーをサクッと外します。ついでにタンクも外しておきます。
パッドはサビだらけ、タンクも黄ばんで年数を感じます。って言うか、メンテ不足が正解ですね。

 




マスターも外します。写真では良く解りませんが、アルミサビが発生し汚いです。でも、ゴム部品は弾力もありまだまだいけそうです。

 




ブレーキのオーバーオールならここまでばらせばいいのですが、今回のサブメインである、メッキ塗装の為にタイヤを外しキャリパーサポートも外します。ついでにブレーキディスクも塗ってしまおうと一緒に外します。とりあえず、元の位置に戻せるように、ディスクに目印を書き込んでおきます。
ディスクの裏には薄いワッシャが入っているので無くさないように

   




屋外での作業はここまでで、ここからはちまちま各部品を分解していきます。
まずはキャリパーからです。たぶん鋳造品でしょう。表面にデコボコがあり、パッドガスがデコボコに溜まり掃除しても完全には綺麗になりません。なぜかどこかいつも汚れます。
パッド、パッドピン、諸々の部品は全て錆びています。

   





内部のピストンも錆びているのか汚れているのか??
ここで、今回の実験その1。黒エンジンなどに車のタイヤクリーナーノータッチを使うとすごく綺麗になるらしい。
ふき取りも不要だし、ワックスがかかっているようにピカピカになるらしい。エンジンで試すのもイヤだし、まずはこのキャリパーで試してみる。どうせ歯ブラシで磨いても完全には綺麗にならないから物は試しに!!
左:洗浄前     右:タイヤクリーナー吹きつけ後(ノータッチではなくて一番安かった、soft99の4-Xを使用)

 
ノータッチの結果は、泡は直ぐに消えるが、液体はいつまでも残っていて、手で触るとズルズルする。気持ち悪いので、
水道水で洗ってみてもズルズルは全く取れず、しかたなく他の洗剤で洗う事になった。あまり役に立ちそうでもありません。






まず、ピストンを抜いてみましょう。当然この状態ではエアーなどで吹いてやらないと抜けないので、今回は安物ショップで売っている、ピストン抜き工具を使います。
ノータッチを使った後なので大まかな汚れは取れています。サビの発生もなく汚れが小ビリついてる程度で一安心。再利用可です。
でも、ピストン中心部に筋が1本見えます。表面のコーティング??が取れているのか??

 




さて、キャリパーを割ってみます。初めての作業です。
ボルト2本で固定されていますが、この状態では全くボルトを緩める事は出来ません。車体に付けた状態でボルトを緩めておく事をおすすめします。いまさらどうしようもないので、他の使用目的で購入した100Vのインパクトレンチでバリバリっと緩めます。
当然、バリバリバリバリくらいで、簡単に緩みます。やはりインパクトは便利です。






キャリパー内のゴム(ピストンシールとダストシールとキャリパー間のフルードが通るリング??)を外します。
これらも、汚れはある程度で劣化は無いようです。でも、キャリパー間のフルードが通るリング??は再利用不可みたいです。
ゴム部品を外した、キャリパーの溝はサビやら汚いカスやらでデロデロです。

   




次は、キャリパーサポートです。アルミの鋳造品のような感じで、しわ(割れではありません)や、デコボコが多く磨いても綺麗になる気配がありません。どうせ色を塗るのである程度良いのですが、ステンレスコートを塗る時には下地の処理により鏡面になるかどうかが変わってくるそうです。でも、無理な物は無理。ある程度で諦めます。






マスターもばらします。クラッチ、ブレーキマスターを分解してきましたが、構造は全く同じです。
まあ、交換しておきたいゴム部品は、タンクとつながる場所にOリングとダストブーツがあります。

     




サビサビのマスターボディーをワイヤーブラシで磨いてみました。結構アルミの地肌がでて綺麗な感じです。
でも、どうせ直ぐに錆びて来るんでしょうから、こいつも一緒に塗装します。






キャリパは塗装しないので磨き作業が必要です。
ゴムリングが入っていた溝。ワイヤーブラシを軽めに掛けて、耐水ペーパーや、綿棒、爪楊枝なので溝の掃除をしておきます。 少しでも錆びないように、地肌むき出し部分で、色を塗っても良いような場所をつや消し黒を筆で塗っておきます。





早速ステンレスコートの実力を見せてもらいます。まずはブレーキディスクより。
塗った瞬間、これって、ネズミ色??? 車用のシルバーの方がもう少しはステンのように見えるんじゃ....。
あまりにも期待していたので、がっかり。次は絶対にステンレスコートスーパーブライトを買ってみよう!!

 





キャリパーサポートと、マスターです。やはり同じ色に仕上がりました。説明書を良く読むと、耐熱用だけあって、塗った後は、200℃で10分間焼く必要があるそうです。オーブンを使えば可能ですが、熱で部品が変形したらイヤなのであえて何もしませんでした。考え過ぎかも??

 





そのほかの部品も、ある程度化粧直しをしておきます。

 





今回購入した部品です。購入できなかった部品もあり、発注ミスで購入できなかった部品もありです。
 





小物達も購入しても良かったのですが、今回の実験その2です。
サンポールはサビ落としバツグン。タンクのサビ落としなどでもサンポールを使うと綺麗にサビが落ちるそうなのですが、問題点として直ぐにサビが発生するそうです。
タンクを乾かしている内に錆びてしまうそうです。今回は小物なのである程度のサビが発生しても後処理お可能なので実験してみます。
サンポールは、ホームセンターで150円程度。まずは、容器にサンポールを入れて、小物部品をぶち込みます。
何かと反応しているのか、泡がブクブクと出てきます。ある程度するとブクブクも無くなり無反応な状態になります。この状態でサビがほとんど取れています。念のため歯ブラシでゴシゴシはしておきます。
今回の部品は、別に防錆処理もしていないのに、綺麗な状態を保っています。

 





ピストンは何も付けずに、爪で汚れをそぎ取る程度で、これほど綺麗になりました。元々、たいした汚れでは無かったのでしょう。
キャリパーも綺麗綺麗にして。

 





清掃も終わり、部品もある程度揃ったので組み立てに入ります。まず、キャリパーに使用するゴム(リング)には、シリコンブレーキグリスを付けるのが言いそうですが、1本2500円もするので、普通のシリコングリスを薄く薄く塗って組み付けます。
当然ピストンにもシリコングリスを薄く塗って、ピストンをぶち込みます。
後は、外した順番に向きなどをパーツリストを参考にして組み立てます。

   





マスターもシリコングリスを塗りながら組み立てます。

 





今回交換できなかった部品です。再利用します。
写真左:カップ内の....です。注文し忘れで購入できませんでした。
写真右:マスターとタンク方のホースをジョイントする箇所のOリングです。RWの品番では在庫0で購入不可。他の部品との
    共通性も確認が取れずに購入出来ませんでした。







これで、各部品が組み上がったので車体に取り付けです。ばらし開始より車体組み込みまで、3週間もかかりました。
塗装したり、部品待ちだったり、インフルエンザだったりで、結構時間がかかってしまいました。
と言う事は、もう忘れている箇所もあるんですよ。分解後はなるだけ早く組み立てたい物です。
ここからは手順は抜きに、一気にいきます。

ブレーキディスク



キャリパーサポート
この時にキャリパーの連結ボルトを本締めします。キャリパー単体だと力が入らないので。

 

マスターシリンダー
プレートを取り付けると外からはほとんど言えません。

 

マスターシリンダー用タンク







一気に完成しましたが、少しは綺麗になったのでしょうか??
これから、どのように汚れるのか?塗装がいつ剥げるのか?問題だらけのような気がしますが.....







で、一応のインプレですが、押し歩きが軽くなった。(リアブレーキが引きずっていたのか)
ブレーキの利き具合は、全く変化ありません。


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