トップブリッジカバー その2 GSX400S用





1.プロローグ

前回失敗に終わった後、作り方を色々考えて最終的には
@金型のように上下の型を作り、プレスする方法
A原型の上に直接マットを乗せて真空引きで表面を綺麗にする
と、どちらにしても綺麗な製品を作るのは難しそうである。
トップブリッジの場合、表面の綺麗さは当然ですが、
裏面も綺麗(つるつる)でなければ、実車に取り付けた場合
純正のトップブリッジが傷だらけになるのです。
したがって、ガラス繊維をゲルコートでサンドイッチする必要が
あるます。

いつも部材を購入する”子午線コンパウンド”さんHPのリンクを
たどって情報収集していると、オーバーレイ製作という
画期的な製作方法が載っていた。

今まで行っていた、ハンドレイアップは全く違い、原型の上に直接
ガラス繊維を貼り込み、その上から樹脂をたっぷり塗りたくる。
(樹脂は2,3回に分けて分厚く塗る)
樹脂が乾いたら、表面の凹凸が無くなるようにひたすら削るだけです。
当然この削りの作業に一番時間がかかり、製品の良否か決まってきます。
あまり削り過ぎで繊維を露出しないように気を付ける必要があります。


2.原型に貼り込み

早速原型に繊維を張り込みます。
いつもは、マットで製品を作りますが、トップブリッジは
結構目に付く場所なので格好良く作ろうと思い、カーボンを使います。
まず最初に、原型にゲルコートを塗ります。
アルミ地金直接に貼る為、離型処理は全くせず。
(本来ならこの作業は不要らしいですが、カーボンを使うとカーボンの
編み目より光りが漏れたりする事と、マットで強度を出す為マットの目が
目立たなくする為に黒ゲルを塗っています。)

一日ゲルコートを乾かし、450番のマットを貼り、カーボンを貼ります。
マットを貼る時には当然空気抜きを念入りにしますが、
いざカーボンを貼る時には、空気が入っているのかどうか全く解りません。
したがって、感を頼りに??ネジローラでゴシゴシ。
カーボンの綺麗な編み目を崩さずに。

カーボンを良く見ると白い糸状な物があちこちに付いています。
最初はガラス繊維に樹脂が染みこまずに白いままかなと
思っていたのですが、良く見ると白髪の様な真っ白な糸です。
これはと思い樹脂を塗るハケを良く見ると、
ハケから抜け落ちた毛と判明。
1本150円程度の安物を使っているとやっぱりだめですね。
でもFRP用は800円程度もするので今後の検討中です。
まずは抜け落ちたハケの毛を全て取り除きます。
 
これで、繊維の貼り込みは終わりです。


3.樹脂の塗り込み

ある程度最初の樹脂が乾いたら、再度樹脂を塗ります。
本体ならこの2、3回繰り返すのですが、表面はやっぱりゲルコート
の方が、固くて樹脂そのままで製品化するよりは、ゲルコートで
カバーした方が、製品の保ちのもいいのではと思って、
その後は、クリアゲルコートを2回塗りました。
結局、繊維を張り込む時に、樹脂を1回、その後樹脂を1回、
クリアゲルコートを2回塗って完了としました。
(最後に塗るゲルコートはトップコート使用した方が乾いた後が
さらさら状態となるので綺麗になります。
しかし、自分ではそう思っていても、いざ塗る時にすっかり忘れて
通常のノンパラゲルを塗っちゃいました。)
樹脂、ゲルがいっぱい塗ってあるので結構つややかな感じです



4.離型及び削り込み

離型には特に気を使わずにぱっくり抜けました。
少し逆勾配が付いているので、製品を広げながらスコット。
製品の表面は、ノンパラゲルを使用いている為、多少べとつきは
ありますが、ペーパーである程度削るとべたつきは無くなるので
結果的はどちらを使用使用しても結果は同じです。
ある程度削りこんで、簡単なトリミングを行った画像です。
 
全くと行っていいほど、綺麗さ、輝きがありません。
裏面はこんな感じです。多少のバリらしき物がありますが
基本的にはジャストフィットするので簡単なバリ取り程度で
仕上げます。



ここからが、しんどい磨き作業です。
僕は、240か360番で大まかな面出しを行います。この時あまり削りすぎると
ゲルコートが全て取れカーボン目が現れたりして見栄えが悪くなります。
一番神経を使うところです。この難関を越えれば、あとは
400番、800番、1000番のペーパを使用し
粗め、細め、極細のコンパウンドで磨き上げればできあがりです。
今回は最初と言うこともあってエッジの部分に所々、
カーボン目が出てきた所もありますが、
全体的は綺麗な製品ができあがりました。
ヨシヨシ!!
 
裏面のバリもある程度綺麗に


試験的に手持ちトップブリッジと組み合わせるとこんな感じです。
当然このトップブリッジで製作したのでフィッティングは100%です

最後にどあっぷで、


実車への取り付けた感じは結構いけてますよ
 
左:デジカメ     右:携帯カメラ
とりあえず完成です。




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