リアカバー  その1 GSXーR1100用





1.プロローグ

最近カーボンを使用する事が多くなってきたので、
次もカーボンで何かを作ろう。
でもカーボンはクロスなので、初心者にとっては曲面は難しい。
曲面が少なく、カーボンにする事で目立つ事を考え
結果、
GSX-R1100のリアランプのカバー
(正式には、リアフレームカバーと言うらしい)を
作ってみることにした。

形を見るとテールランプの左右に奇妙なへこみがある。
何をするわけでも無いのに凹んでいるのか?これは、
デザイン的にも別に不要なので、平面にする事にする。
それと、テールランプ上部にもへこみがある。
これも何の意味も無いが、とりあえず多少の凹凸が無いと
殺風景になるので、ここはアクセントととして残すことに。
後は、リアカバーとテールランプを固定するネジ穴が
2つある。あるに超したことは無いのだが、自分技術にとっては
極端に小さなへこみであり、絶対にカーボンを貼れないと
判断し、削除することに。でも、リアカバーは、下部で2カ所の
ネジ止めとリアカバー上部及び周囲はテールカバーで全て
はめ込み式で、なおかつ押さえ込まれているので、走行中
外れる事は絶対に無いと信じる。
と言うことで、以下のような原型ができあがりました。
今回は初めて、リブらしき物を付けてみました。


2.原型


テールライト左右のへこみは、とりあえず無くしてあるが、
全体的に他の面と合っていなくて、少し凹んだ状態となっている。
雌型を作ってから修正を使用と思い手抜きで作業を続行。


3.雌形の作製

今回より型用のゲルコートを使ってみます。
これは、3液用でゲル+促進剤+硬化剤をこの順番に
入れます。くれぐれも、促進剤と硬化剤を一緒に入れないように
と書いてあります。爆発する?おそれがあるそうです。
当然ですが、スポイトなども促進剤用と硬化剤用と別々に準備し
間違えないようにしておきます。
使った感じは、通常の黒ゲルとほとんど変わりません。
ただ、色が付いているので、後で黒ゲルを塗る時に塗り忘れ
の有無が解りやすそうです。


あっという間に雌型の完成です。
(HP上ではすぐですが、実際には苦労ばかりです)
 
写真上部に透明な箇所がありますが、原型と雌型を
取り外す時に割れてしまった所です。
今回リブを付けたことで、原型とリブの段差の処理が
甘く、抜き勾配が無くなっていたのでしょう!!
(写真の中で周囲が一段盛り上がっていますが、ここが
リブの場所で、製品の場所ではありません。
製品は盛り上がっている段差のところでカットします)
結構丹念に粘度を盛って抜き勾配を考慮したつりでしたが
残念!!
でも、製品には関係な場所なので作業はこのまま続行。
原型を作る時に、ランプ左右のへこみをそのままに
していたので、ここで修正をします。
でも、ここで問題が。
場所が狭い上に、削った量が全く解らず、ほとんど
修正作業が出来ないまま、終わってしまいました。


4.製品の製作

雌型がちゃんの出来ていないことと、最初からカーボンを
貼って失敗したく無いので、最初は通常のFRPガラスマット
で製作します。
ランプ上部のへこみ部分は、ガラスマットでも貼り込み
づらい状態でした。もしかして、クロスでは不可能かも??
今回もすでに、製品の貼り込みもおわり、
簡単にカットもしています。
リブが付いていると、ここでのカットが非常に楽です。
   

ここからはペーパーで周囲を綺麗にしていきます。
 
完成品です。でもランプ左右のへこみ箇所が、やっぱり凹んで
見えます。光りを当てれば一目瞭然。
遠くからだと全く解りませんが...
自分では納得出来ません。

フィッティングは、こんな感じです。
手持ちのカウルで装着テストです。
 
全く問題ありません。ぐらぐらするわけでもなく、
ジャストフィットしています。これでは、走行中に外れる
心配も無いに等しい状態です。

ここで、やっと自車に取り付けます。

今回は、元々黒いパーツであり、製品の黒ゲルコートも
綺麗に仕上がっているので、塗装は全くせずに黒ゲルのまま
装着しました。
ぱっと見た感じはノーマルと一緒に見えます。

(ちなみに、GWに1500kmのロングツーリングに
行ってきましたが、何ら問題はありませんでした。)


今回のパーツ製作は、4ラウンドで行います。
最初の1ラウンドは今回でとりあえず終了です。
2ラウンド目、雌型を修正し、全体的に綺麗なラインにする。
3ラウンド目、ガラスクロスで製品を作ってみる。
(ここで、カーボンを使用するかどうかが決定する)
4ラウンド目、3ラウンド目がうまくいけば、カーボンで製品
を製作。

最後まで出来るのやら....???
こうご期待!!


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