いろいろメンテナンス
(水温、その後に)
水温計の針が、信号待ちで一気に上昇!!
したんですよ。でも、ラジエターファンが回ってくれません????
半分以上針が上を向いているのに。なぜ、なぜって感じです。ノーマルの水温計ですから温度のメモリがあるわけでもなし、HI&LOが
判断できるだけのものです。
今までの記憶をたどって、水温計ってどれくらいを示していたのか??全く記憶にありません。多分、下のラインのちょっと上あたりかなく
らいしか。どれほど水温計を見ていなかったのかバレバレですね。
で自分的には、これは何かおかしい。ちょうどその日はタンクを下ろしてごそごそとメンテをしていたのもあって、何かの配線を繋ぎ忘れか、
コンタクトスプレーを使って早くも障害が出たのか??
自宅に戻り、早速コンタクトプレーを噴いた場所をサビマで確認をすると、ハンドルスイッチボックス関連で、水温とは全く無縁の場所でした。
残るは、水温計の回りのコネクタしか考えられません。
と言うことで、またもやタンクを下ろすはめに。まあ、どちらにせよ組み上げた時の忘れ物の取り付けもありましたから仕方ないんですが。
写真の上側の小ぶりなボルトが水温計のセンサーで、
下側の大きめなのが、ラジエターファンのスイッチセンサーです。

この2個のセンサーは反対側のフレームの所にコネクタがありメインハーネスに接続されています。見る限りちゃんとせつぞきされてます。
片方はロックの爪が折れてる感じですが、抜けは全くありません。前回のコネクタピンの錆びもあるかも知れないので一応抜いて、
コンタクトスプレーと歯間ブラシでゴシゴシしておきます。
水温計の確認は、153.9Ωの抵抗をハーネス側につなげると、0度?(低温)、16.1Ωでレッド手前(何度でしょう?)と記載され
ています。当然これに見合った抵抗など持ち合わせがありません。
部品箱をあさって一番小さな抵抗をさがします。76Ωが最低でした。これで、16Ωを作るには、オームの法則で計算です。
抵抗は直列に接続すると値が大きくなりますが、並列につなぐと値は小さくなります。で、76Ωを4本並列に接続すると
1/X=1/76+1/76+1/76+1/76となり、X=19Ωになります。まあだいたい16Ωに近い値です。これで水温計の大まかな
動作の確認が出来ます。

コネクタ側の配線の色は見えませんが、黒/緑の配線と車体(マイナス)間に抵抗を接続してキーをオンにします。
いい感じに針は振れてくれました。これで、メータは正常でしょう!!

次は、実際にラジエターファンが回るかも確認です。今外れているコネクタが先ほどのラジエターファンのスイッチセンサーよりのケーブル
で配線は黒/赤です。これは、コネクタ内の2本のピンをショートすればOKです。キーをオンにした後、短い針金を利用してショートします。
すると、ぶぅーん とファンが回る音が聞こえてきます。で、ファン自体もOKです。
ちなみに、黒いコネクタ、黒/赤と橙/黄のコネクタはファンにつながるコネクタですから、ファンが回ればコネクタの接触もOKです。

残るはセンサースイッチです。ラジエターキャップを外すと当然冷却水がいっぱいに入っています。当然この状態ではセンサーを抜くと
冷却水がダダ漏れになるのである程度の量を抜き取ります。

ちょうど良い所にパイプのつなぎ目があります。(赤矢印の箇所)ここから抜くとセンサー付近だけ冷却水が抜けます。
(ラジエターの下側や、エンジンの下側から抜くと後からエア噛みなどあっては面倒ですから)

パイプのつなぎ目にクリアケースを使って冷却水の流れる道を作ってやり、最後はペットボトルで受け取ります。

完全に入り口付近は抜けています。これで、心置きなくセンサーを外す事ができます。

はっきり言ってこの状態でセンサーを抜くのは危険です。やって初めて解りました。センサーの抜けるほうにはすぐ近くにフレームがあり、
センサーコードがクルクル巻きついてしまうのです。で、無理にコードを回転させるとコードに負担がかかりきれる恐れがあります。
なんたって14年物のコードですから。本来はセンサーが付いているボディーを外して、後からセンサーを外したほうが良いでしょう。
センサーボディーにはOリングか、ガスケットが入っているでしょうけど。

センサーを外してもコードは樹脂で固められ一体化してる為、目視チェックで終わります。でも、見ても良否判断は出来ませんが。
前回バリオスにてサーモスタットの不具合と思われる現象が発生し、その時に購入した100度の温度計、パーツを煮込むなべを購入していました。早速、なべでセンサーを煮込んでいきます。当然センサーの先のコネクタにはテスターを接続してスイッチがONになることを
確認します。

センサーを手で持っているので、最大火力で煮込むことは出来ません。まずは中火でコトコト沸騰(80度)前まで煮込みます。
その後は熱さを我慢してフル火力で煮込みます。95度程度はではすぐなのですが、そこからがなかなか100度に達してくれません。
98度で限界なのかと思いつつ我慢をしていると最高記録の99度まで達しました。100度に達しなかった事は残念ですが.....。
で、温度はそこそこで良かったのですが、実際のセンサーはOFFのままで、ONにはなりませんでした。
もう一度サビマを見ると、105度でON、100度でOFFとなっています。これではご家庭では無理ですね。100度以上を作り出すなんて、圧縮なべでも使用しないと不可能です。
これで、センサーのチェックは諦めです。
もう他にする事もないので、いそいそと組み上げます。抜いた冷却水も元に戻して、タンクを取り付けます。
何かの拍子で直っているかもと思い試走してみます。もう既に冬のような寒さになってきてるので、走ってても当然温度は上がりません。
人気のいない場所へ駐車して、アイドリングしながら一服タイムです。
ファンと水温計を見ながら、しばらく待ちます。
水温計の赤い所より1cmくらい下まで針が上がってきました。当然初めて見る光景です。
これが何度を示しているのは解りませんが、フルスケールの85%ほどは上がっている状態ですが、ファンはびくともしません。
あまりの高熱もエンジンに良くないと思い、エンジンを切って実験終了です。
また時間的にバイク屋が開いてるので、センサーでも注文しようかと寄ってみました。
で、おっちゃんに事情を話すと、
おっちゃん
”水温が上がったら(沸騰)リザーバーに冷却水が吹き返えすで。それ見たか”と、
自分
”いいえ。でも、これだけ上がったらやっぱりファンは回るんじゃないの”
おっちゃん
”じぁ、このメーターで何度かわかるか??”
自分
”いいえ。わかんないですよね”
おっちゃん
”じゃあ、105度になってるかどうか解らんやろ”
自分
”うん、そうですね”
おっちゃんの言い回しと、自分の技術力のなさで段々と弱腰になってきてます。
おっちゃん
”じゃあ、アイドリングして待ってみたら”
自分
”はい。”
段々針は先ほどのレッド前1cmくらいまできました。心の中でやっぱりだめじゃねーかよ!!と思いつつ、
自分
”やっぱり回りませんよ”
おっちゃん
”まだ、辛抱しとけ”
えっ!!まだ!!もうええやん!!と思った瞬間
ファンが”ぶぉーん”と回りはじめました。水温計を見るとレッド手前5mmでした。ここが、105度????
自分
”ファンが回りましたよ”
おっちゃん
”辛抱が足らんのじゃ!!”
と言って店の奥に引っ込んで行きました。
お礼を言って店を後に。
よくよく考えると、ファンが回ったのを見るのは始めてのような気がします。水温計がレッド手前5mmまで行けばエンジン止めるでしょうから。
まあ、何事も無くよかった、よかったでした。
それにしても全く水温計としての意味を持たない(温度がわからない)メーターはどうかと思います。これも、最初から温度が解る水温計ならこんな作業はしなくても良かったなのに。
(自分の事は棚に上げて、メーターへの責任転換です)
現在デジタル水温計を物色中なのは、言うまでもありません!!!
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